マーケティングのレベル やスコープの違い

『 はじめてのマーケティング 』シリーズ – マーケティングのレベル やスコープの違い
昨日、応援している中小企業が、事業再構築補助金(緊急事態宣言特別枠:第1回公募)で採択されました。事業が成功するよう、販促をしっかり支援したいと思います。また不採択になった企業もまだ普通枠での再審査などがあるので、採択され、新たにチャレンジする事業の弾みになってほしいなあと思います。
この発表を機に、いろいろな業界や業種の中小企業の社長と話したことを振り返ってみました。そこで、あらためて、マーケティングのレベルやスコープの違いについて考えさせられましたので、今日はそのお話についてご紹介します。

マーケティングのレベルとスコープ

マーケティングにはレベルやスコープの違いがある

「マーケティング」について話をしていて話が通じない、あるいは違和感を感じたことはないでしょうか。
なぜ、そのようなことが起きるのか?

原因の1つは、マーケティングのレベルやスコープに違いがあるからです。最近よくあるのは、マーケティング全体の話をしているようで、デジタルマーケティング分野に限った話をされているというものです。
このようなことはネットだけでなくてもリアルな現場でも、よく見聞きする話しかと思います。

マーケティングの話が社長と噛み合わない

10年以上前の話ですが、ニッチなデータベース監査市場で業界1位獲得に貢献しました。それがきっかけで、僕はマーケティング戦略や実践面で相当自信を持っていた時期がありました。(正確には、当時、毎日ビジネス書を読んで大量にインプットもしていたし、ここでは書けないような超長時間仕事をして、アウトプットをしまくっていたからですが)

また、その頃、いろいろな会社の経営者やマーケティング責任者と話し、情報交換を積極的に行っていました。
ただ、ある会社の社長と話していたら、まったく噛み合わず、かなりキレられたことがありました。
こっちも、「は?」という感じで、イライラ感を出しまくっていた記憶があります(若かったなぁ…笑)

なぜ、マーケティングの話が噛み合わなかったのか?

それは、その社長は、経営レベルで考えるマーケティング(専門用語的には、「 マネジリアル・マーケティング 」)について話していました。そのときの僕は、部門レベルのマーケティング戦略やマネジメントの視点で話をしていました。あと、実務レベルのオペレーションの話とかも入れたりしていました。同じマーケティングの話をしているつもりでも、レベルやスコープの違いがありました。そのため、話が噛み合わなかったのです。

この違いをわかった上でマーケティングの話をしないと、相手によって会話が成り立たなかったりします。同じ会社の営業やマーケティングチームのやりとりでも起きます。例えば、ウェブ担当者が、ウェブサイトのPVとか訪問数、SNSのフォロワーなどについて営業責任者に熱く語っても、話が通じなかったりします。それぞれの立場で重視しているところが違うためです。

マーケティングのレベル やスコープを踏まえとコミュニケーションがうまくなり、視野が広がる

マーケティングについて話す時に、レベル感やスコープを意識すると、間違いなく関係者とのコミュニケーションがうまくなります。相手の立場になって考えること、伝わるメッセージは大事です。日頃から、このマーケティングのレベルやスコープの違いを意識するといいと思います。そうすることで、間違いなくマーケティングの視野が広がり、マーケティングそのものの考え方や捉え方も変わってきます。

補足: 補助金とマーケティングのレベルやスコープの関係

ちなみに、なぜ補助金の話からマーケティングのレベルやスコープについて考えさせられたかですが、補助金を採択された会社の社長との会話を思い出したからです。というよりは、それがキッカケで、ちょっと前に自社のペルソナについて振り返ったことを思い出したからです。(まったくつながっていない。。。)

あらためて自社のコンサルティングサービスにおけるバイヤーペルソナを考えていました。すごく簡単にバイヤーペルソナを表現すると、中小企業のオーナーや社長でした。しかも、過去にあるいは現在、複数の企業を経営している方です。あと別のバイヤーペルソナとしては、1社の経営者であっても、ご自身や自社の強み弱みを把握しており、コア・コンピタンスを用いた戦略で戦われている方でした。

正直、アジア太平洋地域のマーケティングやプロジェクトに責任者として取り組んだ自分の経験やノウハウが、日本の中堅や中小企業に求められていることに最初は驚きました。当初、想定していたこととは違いました。

でも冷静に考えてみると、キャパシティやリソースを踏まえ、事業やマーケティング戦略を立てたり、何とか結果を出していくためにマネジメントしたりすることは、どこでも必要です。さらに自分が会社を経営している経験から、相手の社長の立場で考えると、経営レベルのマーケティングについての話や情報が求められていることは明らかでした。そうなると、例えば、DXとかの話になっても、表面的な「今やっている作業をデジタル化しましょう」みたいなレベルの話になりません。

それはさておき、マーケティングのレベルやスコープを意識すると、ビジネスの話をするのが楽しくなると思います。常に、自分や相手がやっているマーケティング、話しているマーケティングは、どのあたりについてなのかを理解するように心がけましょう。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: Screenshot-2020-12-15-at-14.36.58.png

はじめてのマーケティング: マーケティングのレベル やスコープの違い

うまくいく

マーケティング や 販促 についてお悩みの方へ

▶ 実践マーケティング短期集中講座

▶ 課題解決型のカスタマイズ研修

▶ マーケティング支援サービス