インバウンドマーケティング と アウトバウンドマーケティング

[ インバウンドマーケティング と アウトバウンドマーケティング ]
インバウンドマーケティング と アウトバウンドマーケティング 、どっちがいいみたいな議論はあります。違いを理解することは大切ですが、実務的には成果を出すことが重要です。今回は、インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングの組み合わせについて紹介します。

インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティング

インバウンドマーケティング と アウトバウンドマーケティング を比較するのは意味がない

英語圏だと、以前、アウトバウンドマーケティング は「中断マーケティング ( Interruption Marketing ) と言われていました。受け手であるお客さまの意思に無関係な手法という位置づけだからです。一方、インバウンドマーケティングは「お客さまの注目に値する価値あること」のような表現がされていました。受け手の意思で選択できる特徴があるからです。

そのため、インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティング 、どっちがいいみたいな議論がありました。多くの場合、インバウンドマーケティングの方が今の時代にあっているというところに落ち着いている感じです。ただ、実際には、インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングを比較する自体、あまり意味がないと考えています。

たしかに、マーケティング活動をして、すぐに得られる成果、つまり短期間における見込み客(リード)獲得という視点で見ると、従来型のマス広告(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ)の効果は落ちたと言えるでしょう。また、ネットでのバナー広告は飾りのような扱いぐらい、クリック率が低いこともあります。ユーザーの許可を得ることなく、宣伝広告のメールを送りつけるオプトアウトは、お客さまに嫌がられる以外なにものでもありません。

しかし、インバウンドマーケティングの良さとアウトバウンドマーケティングの良さを組み合わせることで、さらに効果の高いマーケティング活動が可能になります。例えば、ユーザーが気になるメッセージを含む広告宣伝により、ユーザーは商品やサービスを知ることができます。ユーザーが抱えている課題を解決できる役に立つコンテンツは読みたくなるものです。

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また、ユーザーの興味をひく内容をメールでもらえるのであれば、そのようなメールは、ユーザーに歓迎されるでしょう。必要に応じて、相手が希望すれば、電話やWeb会議などで説明の場を設けることで、ユーザーにとっては効率よく情報を得られる手段として好まれでしょう。

インバウンドマーケティング と アウトバウンドマーケティング を組み合わせる

アウトバウンドマーケティングは、オンラインやオフライン問わず、プッシュ型と言われる、一方通行的に情報を発信する手法です。新規顧客を獲得するための有料の施策とも言えるかもしれません。例えば、従来からのマス広告(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ)、テレマーケティング、ダイレクトメール、展示会、セミナー、スポンサーシップ、ネット広告などです。

アウトバウンドマーケティングは、販売戦略として大事な役割を果たします。新商品やサービスの案内など、積極的に情報発信をしていきたいときは有効です。特定のグループに対して、積極的なプロモーションを展開するときも、例えば、買い替えキャンペーン、カムバックキャンペーンなどでも役に立ちます。また、企業のブランディングとして、情報発信も必要でしょう。そのため、アウトバウンドマーケティングが使えないとかはまったくありません。

インバウンドマーケティングと組み合わせることで、さらに高い効果が期待できます。例えば、リスティング広告などを組み合わせれば、お客さまに役に立つコンテンツを多くの人に知ってもらえます。ウェブサイトへ集客を効果的に行うことができます。

ネットで、「 インバウンドマーケティング vs アウトバウンドマーケティング 」みたいな対比で説明されているのをよく見ます。なぜ戦わせるのかがよくわかりません。実務的には、成果を出すためにどうするかを考えることが重要です。手段を目的化してはいけません。単純に行ってしまえば、どちらでやろうと成果を出せばいいことですが、インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングの組み合わせる方が成果を出す確率は上がり、効果が高いと思います。

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インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティング

組み合わせるメリット

インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングを組み合わせと、より多くの人に知っていただくということだけではありません。例えば、ブランド認知からビジネスの創出を加速させます。

アウトバウンドマーケティングの活動を増やせば増やすほど、ブランドを認識してもらえる可能性が上がります。もちろん相手に嫌がられないよう、ターゲティングや頻度など工夫は必要です。すると、ブランドを知り、インバウンドマーケティングと組み合わせることで、従来よりも短い期間で、ユーザーが知りたい情報を提供でき、信頼を得やすくなります。最終的には、購入していただくまでの期間を短くすることが可能です。

また、インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティング、それぞれの結果や内容を分析することで、お互いのキャンペーンや活動の内容を改善できます。簡単な例だと、リスティング広告でコンバージョンしたときのキーワードや広告文は、お客さまに響くものだと言えます。その情報をSEO対策やコンテンツ制作に活かすことができます。

他にも、ちょっとトリッキーかもしれませんが、お客さまに自分たちが使っている言葉や表現、専門用語を覚えてもらうというものです。あえて自社の商品やサービスを説明する時に使う専門用語や表現を当たり前のように使い、それを広告宣伝やらプロモーションで使い続けることで、お客さまがその用語を覚えたり、理解したりします。そうすることで、その用語を使えば、検索されやすくなったり、お客さまが課題の解決策を考える時に、その用語を使ってもらえるようになれば、よりお客さまとの距離を縮めることができます。購入にさらに近づいていく感じになります。

インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティング両方をうまく使う

カスタマージャーニーを基に考えると、いろいろな段階でさまざまな施策が考えられます。キャンペーンの目的、誰に対して、何をするのかなどを明確にしていく必要があります。
シンプルに言えば、以下の2つの視点を基に、どのような活動が適しているかを考えるといいでしょう。

  1. どのようなお客さまかを理解する
  2. 購買プロセスのどの段階にいるかを知る

つまり、マーケティング的に言えば、バイヤーペルソナを理解すれば、どんな方法だとリーチしやすいとかが見えてきます。また、カスタマージャーニーのどこにいるかによって、どんな消費者心理で、どのような情報やメッセージを求めているのかなどが見えてきます。

そこがはっきりしていない場合でも、売り手の目線から、少しお客さまに寄り添う感じで考えるだけでも、多少、何をすればいいのか見えてきたりします。例えば、次のようなことをちょっと考えてみます。

  • 専門誌の広告を考えているけど、お客さまは専門誌を見ているのか?
  • 普段見ているポータルサイトは何だろう?
  • 広告を通じてでも、相手が知りたい情報だろうか?
  • 購買プロセスの最初の段階なら、いきなりメールを送りつけても無視されるだろう
  • 広告は知ってもらうためにいいかもしれないけど、信頼を得る裏付けやネタも用意しないといけない
  • 関係がある程度できていれば、電話営業もうまくいきやすいかもしれない

※実務的には、もう少しつっこんで、お客様のことや購買プロセス、タッチポイントなどについて考えます。

ただ、インバウンドマーケティングは、マーケティング活動のベースだと考え、はじめから実施する方がいいでしょう。そして、アウトバウンドマーケティングについては、次のようなことを意識して進めていきましょう。

  • 買い手であるお客さまにとって、課題を解決できるような役立つ情報やお得な情報だと思われたとき、アウトバウンドマーケティングの戦略を考える
  • アウトバウンドマーケティングでのメッセージは、商品やサービスを売り込むものではなく、お客さまにとって「いいね!」と思って頂けるようなものを意識してつくる

インバウンドマーケティングをベースに、アウトバウンドマーケティングと組み合わせて、お客さまの役に立つ情報発信をしていきましょう。

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