バイヤーペルソナ とは?

[ バイヤーペルソナ ]
バイヤーペルソナ (Buyer Persona)は、マーケティングペルソナ、カスタマーペルソナ、またはオーディエンスペルソナと呼ばれることもあります。バイヤーペルソナを定義すると、理想的なお客さまに向けた企画や戦略を立てるのに役立ちます。ここでいう理想とは、企業目線の願望的な都合のいい人物像ではありません。今回は、このバイヤーペルソナとは何かを紹介します。

Buyer Persona
Buyer Persona

バイヤーペルソナ とは?

バイヤーペルソナは、自社の商品やサービス提供の対象とした人の像(モデル)です。必ずしも実在しなくてもよく、将来のお客さま像も含め、自社にとって潜在的なお客さまの特徴を体現する架空の人物像です。このバイヤーペルソナに名前、年齢、性別、居住地域、職業、年収などのデモグラフィックな詳細情報や、購買者のライフスタイル、価値観、趣味、嗜好性などのサイコグラフィックな情報を付与します。

BtoBにおいては特にですが、仕事での目標や役割、問題点や悩み、情報収集の方法などのバイヤーペルソナの仕事に関する情報も必要です。さらに、SIC(標準産業分類)、企業規模などの企業特性も含めます。逆に、BtoCと比べると、家族や趣味などプライベートの情報はあまり必要としないでしょう。

このようにして、実在する人物かのように細部の情報をカバーすることが重要です。そうすることで、誰が、なぜ買うのかが見えてきます。

ここでのポイントは、このバイヤーペルソナという人物像のお客さまについて、まるで本当に存在するかのように考え、話そうとすることです。そうすることで、バイヤーペルソナを対象とした適切な活動を行うことができます。
バイヤーペルソナは、製品開発からサービスなど、あらゆる業務に影響します。それだけバイヤーペルソナは重要な概念的なツールと言えます。

さまざまなグループの人々が、いろいろな理由で製品やサービスを購入します。そのため、各セグメントを表すバイヤーペルソナを作成します。対象のお客さまに共通する特徴や行動の中で、特に影響力が大きいと思われる要素でまとめるといいでしょう。最大公約数的な考えです。これはBtoCの話になります。

BtoBの場合、先日の記事(『意思決定者の5つのタイプと対策』)でも述べましたが、購買プロセスにおいて、意思決定に関与する人が複数います。意思決定をする人、評価をする人、助言する人など、いろいろ役割の人がいます。そのため、一つの商品やサービスを売るにしても、意思決定にかかわる人すべてのバイヤーペルソナを作るのが理想です。ただ、これは言うは易く行うは難しです。

自社のビジネスモデルや営業・マーケティング戦略、またお客さまやその組織の特徴や購買プロセスなどによっても変わってきます。例えば、見込み客獲得に力を入れたリードジェネレーションなのか、価値の高い顧客を選別して、顧客に合わせた最適なアプローチをするアカウントベースドマーケティングなのかによっても、進め方や優先度なども考えなければなりません。

実際にバイヤーペルソナを作ろうとすると、はじめのヒアリング段階から適切な人に対して、適切な質問をしていき、バイヤーペルソナを描いていく必要があります。どうはじめていいのかわからず、何もできない状態に陥るかもしれません。そのため、まずは難しいことを考えずに、最初に一つベースとなるバイヤーペルソナを作りましょう。そこから必要に応じて、増やしたり、調整していく方が現実的な進め方だと思います。

バイヤーペルソナをどう活かすべきか?

バイヤーペルソナによって、お客さま(既存顧客および見込み客)をより理解できるようになります。つまりバイヤーペルソナと向き合うことで、お客さまのニーズや課題、消費者行動などに合わせた、コンテンツやメッセージ作り、製品開発、およびサービスを可能にします。

お客さま視点で自社の製品やサービスを開発する

バイヤーペルソナは、企業目線の偏ったものづくりやサービス開発を避けることができます。自分たち自身ではなく、お客さまの優先事項に取り組めるようになります。つまり、お客さまの課題や問題を解決できることに目を向けることができるのです。

バイヤーペルソナに次のような問いかけをしてみましょう。
・「自社の製品やサービスは、どのような問題の解決に貢献できるでしょうか?」
・「お客さまは満足するでしょうか?」
このようなことを考えることで、改めて自社の製品やサービスの開発を行う際の指針として役に立つと思います。

お客さまに選んでいただく理由となる効果を明確にする

「自社が提供する製品やサービスは、お客さまの期待やニーズに応えることができているでしょうか?」「お客さまは、製品やサービスを使って、どのようなメリットがあるのでしょうか?」「また、どのような価値を感じていただけるでしょうか?」「そもそも、なぜお客さまは、競合他社からでなく、あなたからソリューションとなる製品やサービスを買うのでしょうか?」「他の代替案を選ばなかったのはなぜでしょうか?」これらをしっかりと踏まえることで、よりお客さまにとってのメリットや価値を訴えるマーケティングメッセージを作ることができます。

お客様に響くコンテンツの企画や戦略を立てる

インバウンドマーケティングやコンテンツマーケティングを行う際は、集客や育成、販売活動など、それぞれの購買段階において、バイヤーペルソナを基に企画や戦略を立てていきます。どの段階のバイヤーペルソナかを踏まえることで、コンテンツの方向性を定めることができます。カスタマージャーニーを意識して、考えましょうとも言えると思います。(※カスタマージャーニーについては、改めて、近いうちに詳しくご紹介します)

何にせよ、誰のどのような悩みについて役に立つ情報を発信できるかを考えることができます。また、バイヤーペルソナを知ることで、いつ、どのように情報発信するのが有効かも見えてきます。

ターゲティングにより広告をより効果的に行う

特にFacebookのようなソーシャルメディアの広告だと、かなり細かくターゲティングの設定ができます。バイヤーペルソナを基に、ターゲットオーディエンスを設定し、適切なユーザーに広告を表示し、より響くメッセージを伝えることで、コンバージョン率の向上や高い広告効果を狙えます。

ネガティブなバイヤーペルソナ を作るのも手

先程、BtoBにおいて購買の意思決定に関与する人は複数いるという話をしました。決裁者や選定者以外にも、インフルエンサーや購買者などもバイヤーペルソナを描いておくと、購買プロセスをよりスムーズに進めることができます。
さらに、これらのバイヤーペルソナだけでなく、「ネガティブなバイヤーペルソナ」を作るのも有効です。理想のお客さまではなく、営業・マーケティングにおいて避けたいバイヤーペルソナです。

ネガティブなバイヤーペルソナには、例えば、予算の関係で製品やサービスをそもそも購入できる余裕がない人、技術や専門知識だけに興味がある専門家や学生、実績や特徴だけを知りたい調査や情報収集をメインで購入する予定がない人たちです。あとは、顧客獲得単価 (CPA) が、顧客生涯価値 (LTV) より高い可能性がある人などは、積極的に売り込むことにあまり時間をかけたくないでしょう。

どの営業・マーケティング活動に力を入れるべきか、優先順位を考える上でも役に立ちます。

バイヤーペルソナ の作り方

ではバイヤーペルソナを作っていきます。いろいろな方法や順番があるとは思いますが、ここでは、B2Bのバイヤーペルソナ作りにおける、主な流れと方法をご紹介します。

手順1. お客さま情報を分析する

顧客管理システムから、自社にとって理想のようなお客さまを抽出します。まずは既存のお客さま(企業一覧)を取得します。そこから法人レベルで分析すると、自社にとって理想のセグメントが見えてきます。さらそこから個人レベルまで掘り下げて分析していくことで理想のお客さま像が見えてきます。さらに行動情報の観察や分析もしておくといいでしょう。これらの分析を通じて、選定したバイヤーペルソナの妥当性も検証します。(※次回、この辺りをもう少し掘り下げた記事を書きます)。

手順2. 社内のメンバーにヒアリングする

組織体制や販売モデルによって多少違うかもしれませんが、社内でお客さまをよく知っているのは営業担当者とサポート担当者だと思います。バイヤーペルソナを作る意図や考えを伝え、理想のお客さまについて質問しましょう。お客さまが抱えている悩みや課題がより見えてきます。

手順3. 実際のお客さまにインタビューする

営業やサポート担当者を通じて、あるいは直接連絡をとって、お客さまとのインタビューを調整します。あらかじめ質問表を用意しておき、事前に質問表を送っておくとスムーズにインタビューができたりします。インタビューが難しい場合は、アンケートなど別の進め方も検討します。

手順4. バイヤーペルソナ を描く

分析した結果やインタビューなどをもとに、バイヤーペルソナを描いてきます。このときに、テンプレートなどを使うと、バイヤーペルソナを書き出しやすくなります。

手順5. バイヤーペルソナ を社内で共有する

先述のヒアリングした社内メンバーに対して情報共有しておきましょう。特に大事なことは、営業チームとバイヤーペルソナについて認識を合わせていくことです。販売しやすい質の高い見込み客を獲得しようとしていることを、営業チームに知ってもらいましょう。そうすることで、営業とマーケティングチームがより協力し合って、マーケティングや販促活動を行っていけるようになります。

手順6. 運用しながらバイヤーペルソナを修正していく

マーケティング活動を行っていくと、当初想定していたバイヤーペルソナと違うこともあります。定期的に社内チームと共有しながら、必要に応じて修正し、改善します。

バイヤーペルソナはマーケティング戦略の幹

バイヤーペルソナはマーケティング戦略の幹です。あらゆるマーケティング活動の基盤になります。バイヤーペルソナの情報なしでは、お客さまが抱えている課題に対して、どうソリューションや価値を伝えていけるのかがわかりません。そもそもどうやってリーチするのか、アプローチするのかさえ見えてきません。ですから、バイヤーペルソナ作りはとても重要なのです。

最初から完璧にやろうと考えずに、PDCAサイクルを回しながら、バイヤーペルソナを改善していきましょう。結果的に獲得する見込み客の質が上がり、売上アップにもつながっていくでしょう。

バイヤーペルソナ とは?

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