集客や販促の変化 について振り返ってみる

『 はじめてのマーケティング 』シリーズ – 集客や販促の変化 について振り返ってみる
前回、ライフサイクルについて、「自分たちは、今どこにいるのか」について紹介しました。今回は、小売業の集客や販促活動などの変化を、すごく簡単にですが、戦後の日本経済とともに見ていきます。

小売業

小売業の 集客や販促の変化

戦後まもなくは、中小あるいは零細な商店が小売の中心でした。ですが、60年代に入ると、所得倍増計画などを機に日本経済が回復傾向に入り、流通の主役は、次第に百貨店になっていきました。商品やサービスの普及率など、当時の状況を踏まえると、認知度訴求の広告が多い時期だと言えます。

高度経済成長期に入り、個人消費も伸び、「大量生産」「大量消費」の時代を迎えました。ダイエーやイトーヨーカドーなどの量販店(GMS)が台頭しました。この当時は、「品揃えの豊富さ」や「安さ」の訴求が特徴です。さらに郊外型ショッピングセンターやホームセンター、フランチャイズ化なども盛んになってきました。

消費や業態の変化は続きます。家電製品を低価格で量販するディスカウント専門店、コンビニエンスストアなどの業態も現れました。さらにカタログ販売なども流行り始めました。

バブル期に入り、高級化や多角化した店が増え、専門店やレストランを集めた複合商業施設の開発などがありました。バブル崩壊後は、「安売り」「お得感」がキーになってきました。ディスカウント・ストアやカテゴリーキラーが台頭しました。百均もこのころ現れました。基本、低価格で、実質本位です。つまり、見た目の華やかさなどには重点を置かず、お得感を演出したり、安く見せたりして訴求するのが主流でした。

インターネットが普及しはじめた頃からは、価格訴求の限界を迎え、ターゲットを意識した価値訴求が重要になってきました。そこで、自社の強みを訴えったり、お客さまとの感情的なつながりなどを意識したりすることが大事になってきました。「こだわり」をストーリーやビジュアルで伝え、「より高い価値」「お値打ち感」などを演出する感じです。

さらに、限定感による特別感、安心感や親近感なども商品やサービスが選ばれる上で、重要なポイントとなってきました。ターゲットによって、新規顧客なのかリピーターなのか、常連なのか相手に応じて、集客や販促手法を変えていく必要がありました。

ニーズの多様化

今は、さらにお客さまのニーズは多様化しています。ひとりのお客さまでも、時と場合によってニーズは変わります。デジタル化による流通やお客さまとの繋がり方も多様化しています。これらの変化にどう対応するのか、また対応しないのかが、企業にとっての課題です。

ものすごく単純に言ってしまうと、大手は多様化したニーズに応えようとするでしょう。一方で、中小や零細企業にとっては、一案件が大きくなければ、多様化したニーズに応えることは、自らの首を絞めることにもなります。そのため、よく言われていることですが、独自性や差別化が大切になります。要するに、尖ることです。

「自社の強みを活かして、お客さまが本当に困っている課題を解決すること。それ以外はやらない」というスタンスは、中小や零細企業にとっては、ある意味、お客さまに寄り添う、本来あるべき姿かと思います。これは、デジタル化に伴い一人ひとりに寄り添う、寄り添わないということではなく、どちらかと言えば、バイヤーペルソナを意識する感じです。この辺りは、機会があれば、もう少し突っ込んで行こうと思います。

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