インストアマーチャンダイジング とは、データに基づいて店頭における効率的な販売を促進していく活動のことです。ISMと略すこともあります。
効果的な商品の陳列や商品の品揃え、売り場の演出などによって、来店客に働きかけ、客単価を上げ、収益の最大化を図ることが目的です。
主な手法としては、店内イベント、POP、クーポンなど、売り場での告知をするインストアプロモーション (ISP)や、効率的な棚割りや客導線を長くするようなレイアウト管理や、陳列棚における、例えば商品をカテゴリーごとに管理するなどのスペースマネジメント(SPM)などがあります。
来店客の客単価を上げる
このインストアマーチャンダイジングは、来店客の客単価を上げることが中心となる考え方です。この背景には、広告宣伝活動よりも、店内での販売促進活動は売上に大きな影響を与えるという調査結果や考え方があるからです
もう少し具体的に説明します。
売上の構成要素を見ると、売上高=客数×客単価となります。売上高を上げるには、お客様の数を増やすか、1人当たりの買上金額を上げる必要があります。そこで、上記の背景を基に、宣伝や広告費によって客数を増やすのではなく、店内での販促活動で客単価を増やすということです。
そこで、客単価を次のような式でよく表現されます。
客単価=動線の長さ×立寄率×視認率×買上率×買上個数×商品単価
- 動線の長さ:来店客が店舗内を歩く距離
- 立寄率:来店客が店内を歩いていく過程で、さまざまな売り場に立ち寄る割合
- 視認率:立ち止まった売り場において、商品を見てもらう割合
- 買上率:来店客が商品を実際に購入する割合
- 買上個数:来店客が実際に購入した商品数
- 商品単価:商品1つあたりの価格
インストアマーチャンダイジングの活動では、PDCAを回しながら、これらの個々の項目を改善し、店頭における効率的な販売を促進していくことが重要です。